
毎年5月、封筒が届く。
今年の額は45,400円。

1969年式、排気量1770ccのジュリア。
普段からそんなに乗らないし、大事に直しながら維持している。
それなのに、新車の頃より高い税金を払っている。
「人生で確実なことは2つしかない。死ぬことと、税金を払うことだ」って誰かが言ったらしいけど、
まさかここまで年をとるほど重くなるとは思わなかった。
13年を超えると、約15%増える
これ、知らない人も多いと思うので説明します。
日本の自動車税は、新車登録から13年を超えると約15%増税される仕組みになっている。
自分のジュリアが属する1500〜2000ccのクラスだと、
- 13年未満:39,500円
- 13年超:45,400円
差額は年間5,900円。大した額に見えないかもしれないけど、これが13年経った瞬間からずっと続く。
理由は「古い車は環境性能が低い=CO2をたくさん出す」という理屈らしい。
エコカーへの買い替えを促すための制度、ということになっている。
ヨーロッパでは、真逆のことが起きている
気になって調べてみたら、ヨーロッパは日本と真逆だった。
ドイツには「Hナンバー」という制度がある。
製造から30年以上、オリジナルの状態を保っていると認められると、税金が一律約191ユーロ(3万円弱)になる。排気量に関係なく。
イギリスはもっと極端で、製造から40年経過した車は税金そのものが免除。
車検にあたる検査まで免除される。
イタリアも20年以上で減税、30年以上でほぼ免除。
つまりヨーロッパの多くの国では、古い車を「工業文化遺産」として扱っている。
長く大事に乗っている人にご褒美をあげるような制度になっている。
そもそも、パイは小さいはずなのに

自動車検査登録情報協会のデータを元に1980年を境にチャッピーでまとめてもらうとこんな感じ
これ、冷静に考えると不思議な話で。
旧車に乗っている人口なんて、全体からすればごくわずかだと思う。
税収全体で見れば、誤差みたいな金額のはず。
それなのに、なぜここまで重い課税をかけ続けるんだろう。
旧車オーナーも似たようなところがあって、税金が上がっても、直す手間が増えても、なんだかんだ乗り続けている。
制度側からすれば「もう諦めろ」ってことなんだろうけど、意外とみんな諦めない。
直して長く使う方が、性に合っている気がする
そもそも論だけど、古いものを直しながら長く使うという考え方自体は、日本人にわりと馴染みがある文化だと思う。
器を金継ぎで直したり、道具を何十年も手入れしながら使い続けたり。
新しいものに次々買い替えるより、一つのものと長く付き合う方が、性に合っている人は結構多いんじゃないだろうか。
私の祖父は「そんな古い車どうすんだ買って」と言いますが当の本人の趣味は年代物のオイルランプ集め。
同類です。
旧車も、本質的にはそれと同じことをしているだけだと思う。
なのに制度としては、「早く手放して買い替えろ」という圧力の方が強い。
それでも、乗り続ける
税金が上がっても、正直、乗るのをやめようとは思わない。
むしろ、「このくらいで済んでよかった」という感覚の方が近い。
ヨーロッパみたいに優遇してくれとまでは言わない。
でも、もう少し「長く大事に乗ること」自体を評価してくれる制度があってもいいんじゃないかとは、正直思う。
個人のブログでこんなことを書いたところで何が変わるわけでもないけど、
同じことを思っている旧車乗りは、きっと自分だけじゃないはずだと思っている。
同じように「なんで古い車ほど高くなるんだろう」と思っている旧車乗りがいたら、コメントで教えてください。
一人で愚痴っても仕方ないので、せめて共有しておきたい話でした。

