【20代、家族持ち旧車オーナー】
結論乗れなくはない。が、正しい。

子供が生まれると、車の考え方はかなり変わる。
安全性、エアコン、荷物の量。当然だけど、”趣味”より”実用性”が優先になる。
自分も、子供ができると分かった時に一度かなり焦った。しかもその時、まだ納車前だった。
車を契約したのが3月。子供ができたと分かったのが5月末。
「やってしまったかもしれない」と、正直かなり思った。
“今逃したら一生乗れない”と思った




旧車って、タイミングの乗り物だと思う。欲しい時に、状態・価格・縁が全部噛み合うことって意外と少ない。105系アルファみたいな車は、年々ハードルが上がっている感じもある。
だから購入した時、自分の中には「今を逃したら、多分もう一生乗れない」って感覚があった。
「正しい選択なんてない。選んだ後に正しくするだけだ」みたいな感じで、迷いながらも動いてしまった。勢いだけじゃない。でも、行くしかないと思った。
購入の話はまた別で詳しく。
“1馬力でやっていけるのか”という不安
当時、車の購入後、妊娠が発覚し妻は悪阻がかなり重くて仕事を辞めざるを得ない状態だった。
つまり自分一人の収入でやっていく形になる。そこに旧車。冷静に考えたら、かなり怖かった。
普通という枠にはめれば、車は即刻売ってお金にするべきなのはわかっていた。
売らなかったのは単に妻に甘えていたのだ。
維持費どうするんだろうとか、後悔しないかとか、ずっと考えていた。
だけど「もし本当に無理だったら売ればいいか」と少し思って自分を都合よく納得させていた。
納車前なのに。
でも、不安を抱えながらも動いてしまう感じって、旧車乗りにはなんとなく馴染みがある気がする。
かかるかどうかわからないのにキーを回すのと、たぶん同じ回路。
多分どこか脳の回路が焼き切れている。
ボルボ240も、見に行った
家族のことはかなり考えた。いつか子供が生まれるなら、もう少し実用的な旧車の方がいいんじゃないかと思って、Volvo 240 も見に行った。
ワゴンだし、荷物も積める。”家族と旧車”を両立するなら、かなり正解に近い車だと思う。自分の中でもかなり揺れていた。
でもその時、意外だったのが妻の反応だった。
「さすがに240の方が現実的かな」と自分が思っていたのに、妻の方が、
「私は1750GTVの方が欲しい」
とはっきり言ってくれた。しかも、単純に”好きだから”という理由で。
これはかなり背中を押された。
妻の車選びの基準はシンプルで、「見た目がかっこいいか」だけ
ある意味、一番ブレない選び方かもしれない。
妻も”ジュリアが好き”だった

うちは妻も車が好きで、昔は86に乗っていたこともある。でも妻の車選びの基準はシンプルで、「見た目がかっこいいかどうか」だけ。
「なんでそんな古い車を……」みたいな空気にはならなかった。これはかなり救われた部分だと思う。
旧車乗りにとって、隣でそれを面白がってくれる人がいるかどうかって、維持費より大事な条件かもしれない。
正直、”ファミリーカー”ではない
とはいえ、105系アルファはファミリーカーじゃない。後席は広くないし、荷物もそんなに積めない。エアコンも現代車みたいには効かない。
だから「家族の移動は全部これ一台」みたいな乗り方はしていない。そこは割り切っている。
⚠️ ぶっちゃけると
旧車に実用性を求めてはいけない、というのは真理だと思う。それを受け入れてから、付き合い方がかなり楽になった。
「今日は旧車で行けるか」を考えるようになった




独身の頃みたいに「乗りたいから乗る」だけではなくなった。子供の体調、気温、渋滞、移動距離、帰宅時間。全部見ながら「今日は行けそうか」を考える。
少しでも微妙なら普通に現代車を使う。
家族持ちで旧車に乗るって、こういう小さい判断の積み重ねなんだと思う。
どこかで「不完全な車ほど、深く愛される」って聞いたことがあるけど、不完全だからこそ毎回ちゃんと考えて乗るし、そのぶん一回一回が濃くなる。
子供がいると、”短い時間”が特別になる
今は長時間走るより、少しだけエンジンをかける時間や、短く流す時間の方が増えた。
朝の暖気。キャブの匂い。古い機械が少しずつ起きてくる感じ。
昔より乗る頻度は減ったと思う。でも不思議と満足感は薄れていない。むしろ、一回一回をちゃんと味わうようになった。
好きな曲って、毎日聴くより久しぶりに聴いた時の方がグッとくることがある。旧車もそれに近い気がしていて、乗れない日があるからこそ、エンジンがかかった瞬間の「よし!」がちゃんと嬉しい。
余談:妻の86を売った時の話
今思うと、妻の86を売った経験もかなり大きかった。想像よりかなり高く売れた。
最初はディーラー下取りだけで考えていたけど、複数で見てもらったら全然違った。特に最近はスポーツカーや旧めの車が思った以上の値段になることもあるみたいで、知らずに手放すのは結構もったいない。
乗り換えや売却を考えている人は、一回相場だけでも見てみるのはアリだと思う。
今の方が、車との距離は深い
独身時代みたいに、思いつきで何時間も走ることは減った。でも今は「今日は少し乗れそうだな」って時間があるだけで嬉しい。
子供が寝た後に少し車を眺めたり、次どこを直そうか考えたり。そういう時間の濃さは、昔より増えた気がしている。
便利じゃない。合理的でもない。
それでも今もこの車に乗っているのは、“今しか乗れない”と思ったあの時の感覚が、まだどこかに残っているからなんだと思う。
退屈な車に乗っている時間は一秒も無駄にしたくない、ってどこかで聞いたことがあるけど、まったくそう思う。緊張してるか、感動してるか、どっちかなので(笑)。
まとめ
- 子供ができても旧車は手放さなかった。タイミングと縁の話だと思っている
- 妻が「1750GTVの方が欲しい」と言ってくれたのが一番大きかった
- ファミリーカーとして使うのは無理。割り切ってから楽になった
- 乗れる日が減った分、一回が濃くなった
- 家族持ちの旧車は、小さい判断の積み重ねでできている
「子供ができたら旧車は無理」は、半分ホントで半分ウソだと思っています。
向き合い方は変わる。でも、それだけ。
同じ状況で悩んでる人がいたらコメントしてください。一緒に考えます。

